ポピンズ60代シッターが1歳男児に暴行。利用者「やっぱり事件が…」

【ポピンズのシッター高齢者問題】1歳男児に暴行容疑で60代ナニー書類送検(警視庁) 保育

「起こるべくして起きた事件」ポピンズナニーサービスの杜撰な実態

これ、大変な問題だと思うんですよね。

訪問先の1歳男児に暴行容疑 ベビーシッター書類送検、警視庁

引用:Yahooニュース(共同通信)

事件を起こしたのは、ポピンズファミリーケア(ポピンズシッター(旧スマートシッター)とは同じポピンズのグループだけど別会社)から派遣された60代女性シッター。別室にいた両親が寝室に設置していたカメラを見て、警視庁に相談「眼鏡を触られて、やめるよう言っても言うことを聞かず、イライラしてベッドに投げた」ということで容疑を認めているということです。

出典:株式会社ポピンズ公式サイトより

公式HPでは高い顧客満足度を掲載していますが…

実はポピンズファミリーケアのシッター(会社的には“ナニー”と呼ぶことにやたらこだわってます)を約1年使ったことがある私からすると、起こるべくして起きた事件という印象です。実際にあった事案や会社側の対応についてくわしくご紹介します。

遅刻連発。保育中にスマホ。文句ばかり。あきれたポピンズの実例

ポピンズナニーサービス(広尾:ポピンズファミリーケア)は、他社のシッターサービスに比べてとにかく費用が高いことで有名です。

個人で契約して利用(「スタンダード」「プレミアム」2つのコースがありそれぞれ入会金・会費アリ)、法人向けコース(会社の福利厚生の一環で、入会金や会費が割引になったりします)、東京都ベビーシッター利用支援事業(入会金・年会費が無料)や東京都ベビーシッター利用支援(港区は対象外)、居宅訪問型保育事業(港区も対象)などがあります。

ただ、比較的リーズナブルなグループ会社のポピンズシッター(旧スマートシッター)で、いっこうにシッターが見つからない時でも、ポピンズナニーだとちゃんと手配してくれるので(誰もいませんは、一度もなかったのでそれは助かった)仕事や大事な急用が入りやすい人にとっては非常にありがたいサービス。

■スーパーナニーってどんな人がくるの?

実際、私は1年くらい利用したので、のべ200名くらい(もっとかな?)のナニーさんのお世話になりました。ざっくりした感想でいうと「高齢者ばかり」っすね。

なかでも「スーパーナニー」という位置づけの人もいて、どんなすごいシッターさんがくるのかワクワクしていたのですが、その実態は公園へ連れて行って子どもをベビーカーに乗せたまま休憩して帰ってきて、家で子どもがギャン泣きしても無視して連絡帳を書きだすというなかなか強烈なおばあさんでした。どこがスーパーナニーなのか、今でも超疑問です。

■はじめの1か月はとにかく酷かった

契約後にコーディネーターの人が家に来て、契約内容の説明やどんなお世話ができるかという話があったんですが、そのなかで「はじめのうちはいろんな人が来ます。だんだん固定のナニーをつけるようにして定期的に同じ人がうかがえるようにします」という説明をされました。へぇ、なるほどね!と思っていたのですが、最初の3週間くらいは、ほぼ全員60代。たまに70代も。しかも仕事内容は、とんでもないものでした。

遅刻・やる気ゼロ・スマホ閲覧・室内物色・事故る、高齢のナニーの場合、高確率でだいたいこれのどれかが発生します。普通に15分くらいで「いい加減、帰ってください」と言いたくなるような人が立て続きました。ホント何しに来てんでしょう。

本当にあった信じられないポピンズのナニーによる問題保育

普通、予定している時刻に到着しないことが判明した時点で、連絡いれるじゃないですか。ポピンズのナニーは一度も事前連絡なしです。しかも遅れてきておいて、インターホンを押して何事もなかったかのように「こんにちは~」とか言いながらスーッと入ってくる人ばかりなので、こっちが時間を間違えているのかな?と思うほど。何食わぬ顔で遅刻されるので指摘もしにくいんですが、私はドライなので、いちいち会社側へ通報したりしていたんですが、そういうのが3週間も続くと、もうさすがに疲れてしまいました。

仕事やる気ない?ずっと無言。スマホばかり。家のなかを物色

うちはリビングに防犯カメラを付けていました。天井に取り付けてスマホのアプリでみれるものなんですが、すごく画質もいいし、録画もできるし、マイクやスピーカーもついててベビーモニターよりおすすめです。室内が暗くても、とても鮮明に映ります。

■子どもを平気で無視するナニー

はじめてのナニーのときは心配だからしばらく様子を見ていたり、録画したものを、あとで見返したりしていたのですが、保育中、子どもの話しかけにも無視してずっと無言の暗い人がいました。これは60代、70代のナニーの特徴でもありました。親に対してはにこやかでめちゃめちゃしゃべってくるんですよ。でもひとたび、部屋をでたら 別人。子どもがお水をほしくて訴えかけてても無視。

■スマホばっか見てるナニー

あと青山にある支援センターにもよくポピンズのナニーが来ているのですが、お世話しているお子さんの食事中、ずーっとスマホ見てる人とかいるんですよね。あれ、自分ちの子じゃなくてもすごいかわいそうだなと思いました。あの場合、カメラとかないから、そういういい加減なことをしていても親は気が付けないし。とても悪質だと感じます。

ちなみに我が家にきたナニーのなかにも、親が家を空けたとたん、スマホに没頭するという人が数名いました。カメラは部屋の真ん中に堂々と設置しているのですが、なんの抑止効果も発揮しないんだなということはよくわかりました(笑)

■家のなかを物色するナニー

一度、休憩時間にカメラの映像をスマホで見ていたんですよ。そしたら子どもは昼寝中だったのですが、ナニーが家の棚(子どものものは何もない場所)をじろじろ見たり、しまいには開けて中のものを触ったりしていて、気持ち悪いなと思いました。その時はマイクをつかってカメラのスピーカーから「何かお探しですか~?」と話しかけましたけど。私の声が居室に響いた瞬間ビクっとしてて、それもかなり気持ち悪かったです。

「来たくなかった」「東京都の最低賃金」60代、70代のナニーが事故るワケ

保育といっても親と100%同じように対応するのは無理だとわかっていますよ。しかし、さすがに子どもの安全や健康にかかわるような雑な対応や保育のミスがあったときには、直接注意したこともありました。ただ、それが原因で親がいない時に子どもに何かされても嫌なので、やんわり「こういうのはやめてほしいです~」というテンションで優しくお話したのですが、ナニー本人から言われた言葉がまた衝撃で。

「ここ、うちから遠いから、今日は来たくなかったんです。会社にどうしてもって言われて仕方なく来たんですよ」とか「私たちは東京都の最低賃金で働いているんです」などという、え?!それ、利用者側の私に言う?というような内容の言い訳でびっくりしました。

なぜ、事故るのか?単純にやる気ゼロどころか、マイナスのモチベーションの人が存在するので、こういうケースは要注意です。

会社にクレームしても説明なし。ナニーの資質管理も不十分

出典:株式会社ポピンズ公式サイトより

子どもに対し、明らかな不適切保育がカメラで確認できたときには、会社側へ直接クレームをしたこともありました。いちおうコンシェルジュという社員が対応しているのですが、必ず言われるのが

「ご不安な気持ちにさせて申し訳ありません」

という言葉。どのスタッフもみんな同じ対応なのでマニュアルがあるのかもしれません。こっちが勝手に不安な気持ちになっているのではなく、明らかな不適切保育があるために連絡しているのに、保育の内容ではなく、こっちの不安の話ばかりにフォーカスされ、謝られる。これを連発されるのは本当にイライラしました。

で、不適切保育をしたナニーに対しては「説教しておきます」とか「強く叱っておきます」と言われたこともあって、保護者はそういうことを求めているわけじゃないのがわかっておらんのですよ。正直、会社として大丈夫か?!と思ったことも。

■ポピンズの60代、70代のナニーが抱える問題

子どもと直接かかわるナニーがそもそも資質や社会人としてどうなの?と思うような問題が多すぎるので、一体どういう研修をしているのか気になって調べたのですが、2019年4月11日のポピンズナニー検定に関するリリースにいろいろ書かれていました。ただびっくりしたのが高齢ナニーについて、「60歳以上の方が721名もナニーとして活躍され、内109名は70歳以上でも継続」しているとの記載。

実際に、利用してみた体感としては、現在のところ、高齢者の割合がもっと高い印象です。

あと、お金のことを言い訳にしていたナニーもいたので、今募集をかけている求人も調べたのですが、9:00〜17:00で通常時給:1020円〜(2023年8月時点:転職・求人doda(デューダ)調べ)。確かにこれは安い。しかし、これ、個人で普通に支払うときの保育料は、通常料金(9:00〜18:00) 3,630/1時間(3時間より)となっているんですよ。すごいピンハネ率。

60代、70代で働きたいと思っても、なかなか仕事は見つからないと思うので、まぁ、積極的に採用するのはある意味大事という側面もあるのかもしれませんが、相手はまだ何もしゃべれない赤ちゃんですよ。「時間にルーズ」「仕事する気がない」「保育向いてない」「スマホみたい」そんな人がきても子どもは評価のしようがありません。

今回事故にあったのも1歳児。まだしゃべれませんよ。そんな子供を相手に加害したのは60代の女性シッターです。

ポピンズは会社として「ご不安な気持ちにさせて申し訳ありません」とかいう前に、まずは社内でやるべきことがあるのではないでしょうか。

ちなみに公式サイトには「8月17日の報道に関して」というコメントが掲載されています。

本年5月に不適切保育の事案があったことは事実であり、保護者様、お子様に対して大変なご心痛をおかけしてしまったことについて、深くお詫び申し上げます。

引用:株式会社ポピンズ公式サイトより

どこまでもヤバ。言い方を丁寧にすればいいという問題じゃないのだよ。

普通の保育園なら、保護者会開いて説明するレベルですけどね。本件、会社としてきちんと説明される日がくるのでしょうか?続報を待ちたいと思います。


【2023年9月追記】

ポピンズの公式サイトに再発防止策が掲載されました。研修や指導の強化に加え、実地指導の開始、またカメラの設置についても相談すると対応してくださるそうです。

というわけで、さっそく現役のナニーさんにインタビューを慣行。どのような研修が追加されたのか、内容について聞こうと思っていたのですが、お返事はなんと!

「急に研修自体が延期になったんです。まだ実施されていなくて…」

とのことでした。やってないんか。わかり次第、追記してまいりたいと思います。